FEMINIST2

それから夕飯を食べ、将棋を指し、風呂に入った。 その間ほとんどと言っていいほどアスマほぼーっとしていた。 シカマルは悪いものでも食べたのか?と考えたが 夕飯は同じものを口にしているし・・・。 狭いベッドに身を寄せ合うように寝そべった。 あまりの無口さにだんだん腹が立ってきて、思いきり ヒゲを引っ張った。 「それだ!」 「はぁ?」 痛い!の一言もいわずにアスマは声を荒げて続けた。 「なぁーんか、モヤモヤしてたんだよな。シカクさんに会ってさぁ。なんでか ようやくわかったわ。これだな、これ。うん。」 「な・・・なんだぁ??」 「俺、昔からヒゲは濃かったんだけどよ、20歳まではキチンと剃ってたんだよ。」 未だに話の先が見えないシカマルは眉間にシワを寄せる意外にすることがなかった。 「んで、ある日さぁー、すれ違ったわけよ。シカクさんと。」 「親父と?」 「あのアゴヒゲがかっこよく、見えて俺も伸ばそうって決めたんだよな」 「へー・・・初めて聞いたわ。」 そんなところで身近な2人に共通点があったとは。 普段のぐうたら親父ブリを見ているシカマルからしたら、そこまで 崇拝するような男には思えなかった。 もちろん、尊敬はしているが。 「ちなみにその時、シカクさんナンパしてたなぁー」 ・・・・いい話、台無し。 自分の師であるアスマがここまで賞賛して、だいぶ見直したというのに やっぱり今も昔も、親父は親父でしかなかった。 「いい親父さんだよな」 それには返事をかえさなかった。 そうか?と巨大ハテナマークを脳内に残したまま、シカマルは目を閉じた。 「おまえと、シカクさん、仲が良すぎてたまにヤキモチ妬いちまうよ」 どいつもこいつもロクな大人がまわりにいない。 怒りのマークを脳内に残したまま、今度こそ眠りについた。 「あ、こんなにシカクさんのこと良く言ってるけど、俺、お前一筋だから♪ 浮気はしねーから安心して・・・・」 「うるせー!さっさと寝ろ!!」 終。 戻る