夫婦の領域2
「おい、また昼寝かよ、じじくせーなぁ。」
「!!!!」
気だるげな言葉と煙とともに現れたのは・・・
「お疲れ、アスマ♪」
「何でカカシまでいるんだよ、」
(ああ・・・このおっさんがちょっとだけ神様に見える・・・。助かった・・・。)
「いちゃ悪い?」
「何か企んでやがるだろ?」
「なぁ、アスマ先生はシカマルのことなんて呼んでるんだ?」
ナルト・・・直球だな・・・。
「・・・。」
シカマルの隣にドカっと座り、アスマはあごひげを触りながら悩み始めた。
「ちょ・・・アスマ先生ってばよ!悩むとこじゃないってばよ!」
「んー・・・。」
あーでもない、こーでもないと首を捻っている。
「アスマ・・・もうボケが始まったの?」
「絞めるぞカカシ・・・あ!」
(なんだ?このくだらない質問から即、逃れられるような名回答を思いついたのか?)
シカマルは期待と不安の表情でアスマの一言を見守った。
「・・・名前で呼ばねぇな」
「へ?!」
「大体、【おい】とか、【なぁ】で通じるからなぁ・・・」
「・・・」
「そういわれりゃ、そうだな。俺もアスマも面倒くせーことは嫌いだからな。」
「アスマは・・・なんて呼ばれてるの・・・?」
「こいつは似たようなもんだけどよ。熊だのヒゲだのオッサンだの・・・。」
「余計なこと話してんじゃねぇよ!!!」
知られたくないプライベートを晒されたシカマルのの恥ずかしさを楽しむかのように、アスマはニヤリと笑い
「ま、アノ時はちゃーんとシカマルって呼ぶけどな♪」
「・・・カカシ先生・・・任務終了だってばよ・・・。」
「あぁ・・・。」
一人盛り上がるおとな気ない上忍を置いて、二人は去っていった。
(アスマのやつ、絶対帰ったらボコボコにしてやる!!!)
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五代目火影.綱手は盛大にため息をついた。
「はぁ・・・ごくろう。」
報告書の提出にナルトとカカシは火影室に来ていた。
今回の任務というのは【シカマル中忍の言葉遣いの悪さ】についての調査だった。
シカマルが任務でチームを率いたメンバーからの苦情が相次いでいたので、原因を探っていたのだ。
どんなに口の利き方がなっていないのかと、上司への言葉遣いを調査したわけだ。
「・・原因は・・・・あいつの影響か・・・。」
まだ、子供といえるシカマルだけなら言葉遣いなどいくらでも直せるだろう。
しかし、三十路のおっさんが原因となるとさすがに綱手の医療忍術をもってしても治せやしない。
「なぁなぁ、カカシ先生。俺も「おい」って呼んでみたいってばよ!夫婦みたいじゃん?」
「ナルトは熊の真似しちゃいけないよ。」
「かーかーし♪」
「・・・新鮮でいいカモ。」
「おまえらっ!のろけるならヨソでやれ!!」
おわり★
<あとがき>
おい、とかで呼び合うのって会話なくても成立しちゃう夫婦の領域!!
アスシカの口の悪さは大好きです。アスマの影響をシカマルはがんがん受けてるといい!
んで、おうちでお母ちゃんに怒られるw
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