おかしな二人

面倒なオシゴトは午前中にチャチャッと片付けて。 まったり午後は部屋でくつろぎタイム。 休みにまとめて読もうと楽しみに溜めておいた本を傍らに置く。 勿論、全て18禁♪ 窓を全開にしていても夏らしくムシムシと暑い。 温度の上がる原因は夏のせいだけじゃない。 「ちょっと」 「何」 「暑い」 「夏だからな」 「アンタが暑苦しいの」 わざわざ真剣に読書中の俺の足、まくらにしなくてもいいんじゃない? ついでにいえば髭づらも暑苦しい。 「だからこうしてクールビズしてるだろ」 何がクールビズだ。ただの半裸変態オヤジだし。 ついでにいえばがたいのいい体の筋肉も暑苦しい。 「アスマってさー、恋人の前でもこんなことするの?」 「しねーよ。かっこいい大人〜な俺でいるからな」 あっそ。このだらけた姿見せてあげたいもんだぁね。 可愛い恋人にさ。 「お前は?」 「俺?するわけないデショ、クールビューティが売りなのに」 あ。そんなこと言ってるうちにアスマの奴、断りもなく口布降ろしてきた。 ソコ、勝手に触るの禁止なんだけど。見ていいのは一人だけなんだから。 「おまえ、こっちの方がいいぞ」 不覚にも低い囁きにドキリとしてしまった。 「言われなくてもわかってる」 二番手のアンタにはこれを取る権利ないのに。 ナゼか許しちゃうんだよね。 視線をアスマから本に戻す。 暑いけど、ま、いいや。我慢しよう。 「カカシ」 アスマの指に顎を捕まれた。 どうせろくなことしないから無視しよう。 「なぁ」 気安くさわんなってば! フンっと頭を横にふってアスマの指を払った。 「つれないねぇ」 簡単に釣れてたまるか。アンタは二番手なの。 次へ