有難トウ×然様ナラ2

目覚めは最悪だった。 美味い酒についつい量も増え、かなり飲んだ。 さらに酒に酔った勢い頼りに、カカシを抱いてしまった。 いくらポジティブ思考でも、翌日には新しい家庭を持つ男がやる行動じゃないな と自責の念にかられた。 "最後の晩餐"はとっくに済ましたつもりだったが、まさか前日までこうなってしまうとは。 自分の常識力を疑いたくなる。 何度もカカシを抱いたベッドから体を起こし、煙草に手を伸ばした。 思えば一度も好きだなんて言えなかった。 カカシが言って欲しそうにしていたこともわかっていた。 長くいすぎて照れ臭いのもあったが言わなくてもわかりあえていると思ったからだ。 今から口にして、このバカげた形式だけのケッコンがなくなるなら、 何万回だって言ってやるのに。 遅すぎた。俺はいつだって遅い。 ふーっとため息の変わりに煙を吐き出した。 カタックルシイ式は行わないが、仲間内が祝ってくれるというのでソレに出かけ る支度を始めた。 次へ